第201章

島宮奈々未は報復心から、わざと丹羽光世を無視した。代わりに平良家勝と、燃えるような勢いで昔話だの未来の話だのを弾ませる。

 話しているうちに平良家勝は、結婚式を挙げる場所から式の形式、子どもを通わせる幼稚園まで――すっかり段取りを組み上げていた。

 奈々未は内心かなり気まずかったが、表情は崩さず微笑んだ。

「平良先輩、考えが行き届いてますね」

「男ってのはな、稼いで家族を養うもんだ。島宮、俺と結婚しろ。絶対に損はさせない。お前は外で働かなくていい、家で家事して子ども見てればいいんだ。生活費は毎月4万やる」

 大黒柱気取りの価値観が、隠しようもなく露呈していた。

「4万……」

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